審査会社のビジネスモデル

(この記事の概要)
・審査会社は  わずかなミスを見逃さない  「厳しい会社」が優秀と言える
・お金を払う「業者」にとって  そんな「厳しい審査」は  都合が悪い
・審査機関は構造的に  「厳しい会社」が儲かるような  仕組みになってないのが問題では?


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めたかです。 今日の雑談は一言だけ。 「ハリガネロック頑張れ!」


んで本題ですけど あんまし時事ネタは取り上げたくないんですが ちょっと思いついたんで・・・


マンション設計書の偽造問題、 責任は、偽造した設計者、依頼した会社 建設会社に審査会社 全てに責任があると思います。 (というか、ここまで酷いと  全部グルじゃないかって思える。  だって  どっか1個がまともな倫理観で  まともな仕事をしていれば  こんな事はできなかったでしょうから。) でも ここでは、そういう事を考察しようって事じゃ ないんです。 (業界について詳しくないし  事実関係を整理するほどヒマでもないし。)


この辺の記事を読んでいて 思った事なんですけども・・・


審査会社が「優秀である」って 審査対象のわずかなミスも見逃さずに 厳密に審査できるって事 ですよね。 つまり「厳しい審査」ができるってのが 「優秀だ」って事になるでしょう。


でも その「審査会社」にお金を払うのって その「検査される会社」なんですよね。 で そういう会社にとって、 審査会社が「優秀」って事は 逆にやっかいだったりするみたいですね。 もちろん 「ミス」を見つけてくれるのは良い事って 考え方もあるでしょうが


「マンション」のように 少々のミスがあった所でそれが分かるのは、 大きな地震があったとか だいぶ時間が経ってからでないと判明しない (ちゃんと調べりゃ分かるんでしょうが  素人には分からない、ですよね) 誤摩化せるって場合


わざわざ「厳しいところ」に依頼する 動機付けって、あるのかなぁ、と思う。


それよりも 「少々のミスなら見逃してくれる」 甘い審査会社の方が 都合が良いってならないのかなって。 現に 問題になってるイーホームズって会社は 他よりも早く審査をするって事を 売りにしていたそうですし。 それは 多くの会社にとって 「ちゃんと厳密に審査してくれる」事よりも 「審査なんてわずらわしい事を  さっさと終わらせてくれる」 という事が魅力だったって事でしょうから。


普通 「資本主義」の世界では 「優秀なもの」ほど評価されてお金が儲かる ってなるハズなんですけども この「審査機関」って 構造的に、そうなっていないんじゃないか って思う。


だから ミスを見逃さない厳しい審査ができる会社が より儲かる事ができるって「仕組み」を 作り出さない限り こういう問題は、いくらでも出てくるように 思われるんです。 現状、そうなってなくて 業界の人間の「倫理」に頼る仕組みに なってしまっていますよね。 それは 「仕組み」のデザインが上手くいってない って事だと、私は考えています。


essaさんの 「構造計算書公開=オープンソースマンション」 って、マンション販売業者の評価というより 「審査会社の評価の仕組み」として 機能するかもしれないなぁって ちょっと想像したりしています。 あと 大西さんの記事にあるように 建築主に保険加入を義務づけして 保険会社に「審査」の「査定」をさせる ってのも良いアイデアかもしれないですね。


とにかく 「ちゃんとした厳しい審査」が 資本主義的に報われる仕組みってのを 考えるべきだと思います。